希望と媚薬

『愛の反対は憎しみではなく無関心です/マザー・テレサ』 『批判書いてる間は俺の事を考えてる。だから俺の事好きなんだなって変換してます/手越祐也』

世界童話のシンデレラが加藤シゲアキだったら〜NEWS世界童話

 

【登場人物】
 
シゲデレラ
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意地悪(?)な継母と連れ子
 
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王子様
 
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昔々、シゲデレラと呼ばれている美しく聡明な子がいました。
 
本当は貴族の子なのですが、優しかった母が病気で死ぬと、
父親が再婚した一重の継母コヤマと
その連れ子である二重が安定しないユウヤに
その美しいパッチリ平行二重を妬まれ、
まるで召使のように2人に振り回されていました。
 
「今日から俺のことはコヤるんって呼んでね♡」
 
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継母のコヤマは嫌がるシゲデレラの手を引いて買い物やカフェでの食事に付き合わせ、一緒にプリクラまで撮ろうとしましたし、
 
 
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(※合成)
 
 
 
「え?シゲ、サッカーできないの?あぱー!」
 
 
 
ユウヤはシゲデレラが丹精込めてつけていた梅干しを1人で食べ尽くしてしまっては、
「シゲもねー頭だと思うんだ!おれシゲが尻尾から食ってるイメージないもん!」と、
あんこが嫌いなシゲデレラに「たい焼きって頭と尻尾どっちから食べる?」と唐突にメールしたり
「シゲってイケメンだし頭良いし料理もできてずるい!」とリアクションに困ることを無駄に大きな声で言うのです。
 
果てにはシゲデレラを
 
 
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ソファーにして腰かけたり

 

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ユウヤ曰く彼女のエマちゃんと共に座ったりするのでした。

 
 
 
シゲデレラの心の支えは2人の目を盗んでするお取り寄せとマグロ釣り、
友達は屋根裏部屋でこっそり飼っている金魚のデニーちゃんだけでした。
 
ある時、この国の王子様が舞踏会を催すことになり、
コヤマとユウヤは着飾って出かけましたが、
シゲデレラは「人見知りだから人がいっぱいいるところはかわいそうだよ」
と置いていかれてしまいました。
 
 
しかし、シゲデレラには作家になるという秘めた夢があり
自費出版するには父親の遺した財産では足りない為、
王子との玉の輿を狙っていたのです。
 
一人になると、シゲデレラはため息をついて頭を掻き毟りました。
 
「あ〜、まじどうすっかな……」
 
その時、どこからか声がしました。
 
 
「泣くのはよしこちゃんやで、シゲデレラ」
 
 
「・・・は? 誰?(泣いてないしな)」
 
するとシゲデレラの目の前に、
妖精のお兄さんが現れました。
 
「呼ばれて飛び出てパァァアーーーン☆
丸ちゃんやで!
 ‪
「はぁ……」
 
 
「リアクション薄っ!まぁ、ええか!
シゲデレラ、お前はいつもツッコミとMCの調整役をがんばる、とても良い子やね。
 そのごほうびに、この丸山隆平が舞踏会へ行かせてあげるで!」
 
「(何故フルネームを…)それは…あざす。」
  
そうシゲデレラが雑なお礼をすると
妖精はカメハメ波のポーズをとりながら魔法の杖を向け
 
「いくで〜〜!イチゴ ハッピーナイトエブリ エブリ エビバディハピネスハピネスハッピネース
チェリーベリーベリーベリー
フワフワポムポム アニョハセヨ〜〜〜〜。・*.✧」
 
 
と、意味もカタチもない呪文を唱え、
舞踏会へ行けるように、素敵な支度を整えてくれました。
 
美しいドレス、かぼちゃから作った豪華な馬車。
 
そして、燦然ときらめくガラスの靴。
 
 
「どう?どう?」
 
 
「いや、ちょっと俺こういうフリフリとか可愛いのは無理っていうか、シゲがかわいいの着てかわいいって思われたがってる!って思われるの嫌だし、ガラスの靴とかもシゲはこういうの割るタイプだからとか言われるんで。スニーカーがいいです。」
 
 
「え〜〜自分面倒くさいな…自意識のクセがすごいで…。まぁええか!
じゃあフリフリとはちゃうけど、
ちょっと豪華な感じにするで?
靴は……ま、スニーカーでええか。」
 
そして妖精がまた杖を一振りすると、
シゲデレラの頭にはターバンが巻かれ、
服はインドの皇族のような煌びやかな衣装に変わっていました。
 
シゲデレラは何故インドなのかと突っ込みたい気持ちでいっぱいでしたが、
靴が歩きやすそうなスニーカーなのと、
これ以上この妖精に付き合っていると舞踏会が終わってしまうのとで、
グッとこらえ何も言いませんでした。
 
シゲデレラを満足そうに眺めながら、
妖精は思い出したように1つ注意を与えました。
 
「あっ、そうや!
12時を過ぎれば馬車も何もかも元の粗末な姿に戻ってしまうから、
必ず12時までには舞踏会を出るようにしてな〜、丸ちゃんとの約束やで☆」
 
シゲデレラは、なら早く12時を過ぎてほしいわと思いながらも、
「きっと約束を守ります」と、
大事な何かを失ったような気分で舞踏会へ出かけました。
 
さて、舞踏会に着いた美しいシゲデレラは、
たちまち皆の注目の的となりました。
 
その美しさはまるでフェルメールの絵画から抜け出してきたかのよう、
まるで移動式ルーブルだと、人々は口々に囁き交わしました。
 
イメージ画像↓
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王座に座り餃子を食べながら退屈そうにしていた王子様も、
シゲデレラの強烈な個性に魅了され、
踊りに誘ってこう言いました。
 
「君、名前は?」
 
「シゲデレラといいます。」
 
「シゲって呼んでいい?
え?本当はカタカナじゃなかった?
へぇ…顔だけじゃなくて名前までキャラが濃いなんて…。
あぁ、それにしても何て素敵な服なんだ。
まるで俺がデザインした服みたいに最高だよ、
今月の装苑に載せていいかな?」
 
「はぁ……装苑…は、多分無理ですけど…
(え、これ突っ込んでいいところなのかな。
ボケがわかりづれぇなこの人。)」
 
そう、王子様は生まれた時から周りに決められた王子様のイメージを全うしてきましたが、
アラサーを迎えると共に自分を見つめ直し、
"ただの王子様"でいることが嫌になってきたのです。
 
王子様は自分のファッションセンスを活かし、ブランドを立ち上げ、堅苦しい宮廷ファッションに改革を起こすのが夢でした。
しかし、そのブランドは長年培ってきた
「王子らしい王子様」というイメージと合わないコンセプトの為、
王子は悩んでいたのです。
 
お互いの夢を打ち明けたことで意気投合し、
2人は天井桟敷ダンスホールを抜け出して、
庭園を歩きながら夢について存分に語り合いました。
 
「俺は小説も書きたいけど、いつかは脚本も書きたいし、映像も撮りたい。
コンセプトはそうだな、いつも俺たちを見下ろしてるこの星空…宇宙なんかいいかなって。
3人の宇宙人が出てくるんだけど、仲がいいんだか悪いんだか…っていう」
 
「あ!ねぇねぇ!じゃあその3人はこういう感じがいいんじゃない…」
 
2人でいると想像力は尽きず、アイディアは膨らむばかり。
 
まるで中学生から同級生だったみたいに、
初めて会ったにも関わらず2人はこの時同じことを考えていました。
 
 
( ( クセが強いな………………… ) )
 
 
 
しかし、楽しい時間を過ごしているうちに、
シゲデレラは時の経つのも忘れてしまいました。
 
 
気がつくと、時計が12時を打ち始めています。
 
 
おかしな妖精との約束を思い出したシゲデレラは駆け出しました。
 
 
まだシゲデレラがどこの誰だか聞いていなかった王子様は引き留めようとしましたが、
シゲデレラは火事場の馬鹿力で逃げ切り、
あっという間に消えてしまいました。
 
 
後にはシゲデレラが履いていた個性的な配色の
スニーカーが片一方だけ取り残されていました。
 
 
 
シゲデレラが家に近くに着く頃には魔法は全て解け、
最後は玄関までの長い道を片方だけ残ったスニーカーで歩きました。
 
 
幸い、継母と連れ子の2人は宮廷から二軒目に移動していたのでバレずに済みました。
 
 
その頃、お城ではある命令が王子様によって出されていました。
 
「このスニーカーが足にぴったり合う人を探し出せ」と。
 
 
 
その次の日から国中を城の使いが駆け回り、
片方だけのスニーカーが足にぴったり合う人を探しました。
 
 
しかし、サイズが大きすぎたり小さすぎたりと、中々ぴったり合う人は見つかりませんでした。
 
 
そしてお城の使いは、シゲデレラの家にもやって来ました。
 
家の中ではいつも通り、3人が何やら揉めていました。
 
「え〜〜これからシゲちゃんにパンケーキ焼いてもらおうと思ってたのに!」
 
「いや俺、今日中に梅のヘタ取らなきゃいけないから無理」
 
「おっけーシゲ!バチーンと梅漬けちゃってよ!クエン酸カモン!」
 
「いや、その前に干さなきゃ漬けられないから。じゃあな」
 
そう言ってシゲデレラはさっさと屋根裏部屋に行ってしまいました。
 
城の使いが扉を開けると、ユウヤのパンケーキに生クリームを乗せたがるコヤマと
嫌がるユウヤの攻防が繰り広げられていました。
 
 
たった2人しかいないようなのにあまりに騒がしい家の様子に、
城の使いは若干引きましたが、命令を果たさなくては帰れません。
 
さっきまでの発声が嘘のようにここぞとばかりに人見知りを発揮し
走り込みをしに外に出たがるユウヤをコヤマがなだめ
何とか椅子に座らせ、城の使いがスニーカーを差し出しました。
 
まずユウヤがスニーカーに足をギュウギュウと押し込みましたが、
なぜかその度にスニーカーは縮んでしまい、履くことができません。
 
 
「俺ウエストは細いけど太ももは筋肉ついちゃってるからな〜!」
 
「うん、ここはツッコまないでおくわ。俺もね、そういうの分かってきてるから。これは事故るパターン」
 
 
「残念ながら、この家には昨日の者はいないようだな」
 そう言って、お城の使いが帰ろうとした時、シゲデレラが現れて言いました。
 
 
「俺もそれ履いてみて、いいですか」
 
 
それを聞いたコヤママとユウヤは、大笑いしました。
 
何故なら、そのスニーカーはスプレーで彩られた瞬足だったのです。
 
「シゲちゃん、流石に瞬足はないでしょ。」
 
「そうだよ、シゲ。せめてナイキじゃない?
もし走り込みしたいんなら俺のスニーカー貸すのに。あっでもサイズ合わないか、スパイクもあるけどな〜。」
 
「そもそもシゲちゃんってスニーカーっていう感じじゃないのよ。あなたはルブタン顔だから」
 
「おっしゃレッツだけど機能性はないやつな」
 
 
よっ!神に運動神経を奪われた男!
 
 
すぐに騒がしくなる2人を完全に無視して
 シゲデレラが履いてみると、なんとスニーカーはピッタリです。
 
 
みんなは驚きのあまり、口もきけません。
 
 するとそこへ、あの妖精が現れました。
 
「およよ、またまた丸ちゃんの出番やな〜★」
 
 妖精が魔法のつえを一振りすると、
シンデレラはたちまちまぶしいほどの才能が
星のように煌めく王子様になっていました。
 
 
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「あっ、あのシゲデレラが?!」
 
継母と連れ子の2人は驚きの声をあげましたが、
その瞳は確信に満ちた輝きをたたえていました。
 
なぜなら2人とも、実は家の中で一番静かで
執筆に集中しやすい屋根裏部屋の明かりが夜毎
遅くまで点いているのを知っていたからです。
 
 
と、そこに知らせを受けた王子様が駆け付けました。
 
シゲデレラはニヤリと笑い、こう言いました。
 
「衣装の制作をお願いできるかな、まっすー」
 
 
そう、変身したシゲデレラの手には一冊の本がありました。
 
 
それは誰も知らない物語。
 
シゲデレラはゆっくりと表紙を開き、
ページをめくり最初の台詞を口にしました。
 
 
 
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「遅いなぁ」
 
 
 
 
HAPPY END……
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
〜ING〜
 
 
シゲデレラが書き上げた脚本、王子様が作った衣装
そして元々ミュージカル経験のあった継母、
びっくりするくらい歌が上手い連れ子をキャストに加え、
制作上演された「NEWSICAL」は、
その国の記録を一夜にして塗り替えるほどの
異例のロングランヒットとなった。
 
最初は大反対していた王や宮廷のお偉いも、
王子様の熱心さ、溢れ出る才能とセンス、
そして何よりもその服への愛情から、
国家専属スタイリストとしての活動を認めざるを得なくなった。
 
 
今や、宮廷儀式のために必要な正装を
作ってほしいと隣国から依頼がくるほど。
 
彼は誰よりも服を、そしてそれを着る人々を愛しているのだ。
 
 
「ま、やっぱり俺はこの国が一番好きだけどね」
 
「まっすーの衣装は見てるだけで、服への愛が伝わってくるよ。
昨日も朝5時に伝書鳩が来たからね。」
 
「あ、受け取ってた?
まぁそれもそうなんだけどちょっと違うかな」
 
「何が?」
 
「俺は服もそうだけど、やっぱりこの国を愛しっ……ふふ、愛して……ふふふふっ」
 
「はい残念!増田さんダメダメ!やりきらないとそこはさぁ!!」
 
「ふふふふふふふふ」
 
「ていうかエマにも服作ってくんない?
ねぇ〜〜?エマ〜〜ドレスほしいよねぇ??赤がいいのぉ〜?ピンクかなぁ〜〜???」
 
 
「手越はまず自分の服装をなんとかしろよ」
 
ついに耐えきれなくなったシゲデレラがツッコミをいれました。
 
 
その左手には、やはりペンが握られています。
 
 
 「ところでみんな、」
 
笑っていた3人はその声に振り返りました。
 
 「タイトル決めてないんだけど」
 
 
そう、今日は通称「Fantastic4」の新作公開初日。
扉を開けたその先は、満員のお客様で埋まっているのです。
 
 
「そうだよ!俺、影ナレしないといけないのに!しげぇ!」
 
「‪only you ~ぼくらのromeo &Juliet ~‬じゃない?」
 
「いやいやそこはゼロ一攫千金ゲーム*1でしょ」
 
「BLUEは?夜よ踊れ…Cascade……」
 
「逆にRpresentってのもありじゃない?」
 
「何が逆か分かんないけど」
 
なぜか話し合えば合うほど、決まらなくなりそうなその時、
3人は同時にシゲデレラを見つめました。
 
 
「やっぱりシゲアキ先生にお願いしたほうがいいんじゃない?」
 
「オッケー!シゲちゃんバチン決めちゃってよ!」
 
 
 
「シゲ」
 
 
まっすぐな王子様の視線が、伏せられたシゲデレラの目を捉えました。
 
 
 
「そうだな……、W…………………」
 
 
 
 
 
めでたしめでたし☆
 
 
 
 
 
 

*1:日テレ系日曜22時7月15日スタート